ペチカの夜

どうか
出よう
泣けてきちゃったから

食事を済ませて 日記を書きます
三日間溜めた分 丹念に埋める
書けるかなぁ

歪みが聞こえる
屋根裏逃げ込みたいな
窓開け 密かに連れ出す
ペチカの夜

音はしない 雨一つ 頬に刺す
疲れた もう嫌だ 星は綺麗

虚勢を張ったら その分濃い夜
明日はおだやか女になりたい
なれるかなぁ

優しいあなたが浮かぶの
会いたいなぁって
わがまま困らせちゃうよね
ペチカの夜

どこでも いいからさ 連れてって
二人で 見れたら 闇も綺麗

雲が薄く広がる
淡い夕焼けの空
暮れてゆく始まり
赤らんでる火星さん
どうして?
そこからひたすら眺めてるの?
積もる話あるだろう
逃げ出せないなら 夢で旅を
お医者に行かなくたっていいよ
窓開け 僕らを 連れ出す ペチカの夜

音はしない 雨一つ 頬に刺す
邪魔はいない 僕らの 星は綺麗

ここからどうか
出よう
泣けてきちゃったから
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