食い込む爪の跡 いくつ増やした頃でやめたの
背骨をなぞる無力さを 抗って引き剥がす
気ままな陽は遠くなり ああ 立ち尽くしたまま
絵に描いた場所への 笑い声が見えてくる

よぎった事象が 変わらず降りかかっても
今は記憶の中で ああ

駆け上がれ 今日の日を 息を吸うのも忘れてしまったんだ
愛しい声が私のこと また呼ぶところに連れてって
想い足らない今日だから 躊躇いもなく線をはみ出すんだ
私の頬にもう一度 触れる 手を掴ませてくれないか

食い込む悔しさは いくつか増える頃に飲み込んだ
浅い希望は切れ端で しがみつきすぎないように
徒然なる日の終わり 袖のほつれをちぎって
目に写すものだけ でも 抱えきれないわ

芽生えた願いが 呆気なく摘み取られても
今はこの世の果で ああ

思い至らない今日の日が 私を枯れた喉で呼び出すように
歪を正すくらいなら 抱き寄せられるとこに連れてって
想い足らない毎日は 戸惑う暇もないほど急かすんだ
柔い腕 もう一度 引いて 背中をさすってくれないか

めぐり逢えたよ そんな気がするだけ
夢の終わりを見ている 機械だったら

描いた事象の 天秤を揺らした
今が記憶の先に

駆け上がれ 今日の日を 目を瞑るのも忘れてしまったんだ
聞き慣れた声の奥の方 またあなたをみつけだせるのなら
想い描いた行く末が 躊躇いもなく崩れてしまっても
私の頭 もう一度 撫でる 手を掴ませてくれないか
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