嵐が丘

闇夜に咲き誇る 愛欲の花
妖しく揺らめく
時折さす稲光の中 映し出される

嵐が舞う荒れ果てた丘では
麗しくも命儚い

目眩するほど悩ましい
その色 褪せる前に おまえの時を止め
永遠の輝き 封じ込めたい
徒花戯る 嵐の丘に

夜露に濡れている屍の花 労しく眠る
駆け抜ける獣たちの群れに 踏みにじられる

夢舞い散る 儚き定めには
ただひとつの恋さえ見えぬ

狂おしい程 香しい
その蜜 枯れる前に
おまえの肌に触れ
碧き瞳に 酔いしれたい
徒花乱れる 嵐の丘で

胸に抱く 幾千の幻
叶えられぬ望みは尽きぬ

星の光より揺るぎなき 安息を得る為に
おまえを凍らせる悪魔の力 手に入れた
この魂さえ 奪われても
砕かれても 悔いはしない

悦びに身も震え
慰めと欲望 強く惹きあう
奇跡称える唄 こだまする
徒花煌めく 嵐の丘に
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