霧のスーヴェニール

何も知らずにいたんだ
なぜかずっときみのこと
遠くから見てたいつも
未来に波打つ髪

砂に灼けたような
古い写真やこの地上の雨

過ぎてゆく悲しみが全部夢ならそれもいいさ
きみを待つ明日も
朝の光の中
いつもここで

やがてすべてが終わり
静かな朝が来るのだろう
遠く昔のことを
昨日のように感じて

霧がはれた頃
次の列車に乗るこの駅から

過ぎてゆく物語が全部嘘ならそれもいいさ
流れゆく雲と光が
水たまりの中
揺れているよ

霧がはれた頃
次の列車に乗るこの駅から

過ぎてゆく悲しみが全部夢ならそれもいいさ
きみを待つ明日も
朝の光の中
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