Aechmea

何もない気配だけ
手のひらをすり抜けて

何もない気配だけ
手のひらをすり抜けて

手のひらに地球をもって
ポタポタと落ちる海
味気のない夕べのディナー

水平線にうつる
舟までとけて
赤紫の線
知らず知らず
溺れてる

誰もいない
静かに燃える陽炎は
宙に浮いたように
時間はもうここにないようだ

抑えきれない
もう時間はないみたい
凹凸のような讃歌
胸騒ぎよ 醒めて

本当の世界 連れていって
今も不安になるだけ
必ず
本当の世界 連れていって
今もどこかで 生きていて
必ず

嵐の予感
僕の背後で
うごめく謎のエイリアンが

もういっそ 幻ならば
幻ならば

抑えきれない
もう時間はないみたい
凹凸のような讃歌
胸騒ぎよ 醒めて

本当の世界 連れてって
今もどこかで息を殺して
待つだけ

本当の世界 逃げだして
後戻りなど 出来やしないね

何もない気配だけ
何もない予感だけ

手のひらをすり抜けて
何もない予感だけ

手のひらをすり抜けて
化け物は産声あげ
手のひらに地球をもって

ポタポタと落ちる海
何もない気配だけ
手のひらをすり抜けて
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