風の津和野

花に咲くより 踏まれて生きる
草の強さに あこがれて
心つましく ささやかに
風の津和野を ひとり旅
愛の迷いと 傷あとは
永遠に消えぬと 知りながら

時はめぐって 短い秋が
じきに来るよと 鳥が哭く
耳を澄ませば あのひとの
声ははかない ながれ雲
遠いあの日の あの夏の
忘れられない 面影よ

そっとすすきを かみしめながら
やがて寒さが 身に沁みる
いつかあなたと 訪れた
風の津和野を ひとり旅
愛の迷いと 傷あとは
永遠に消えぬと 知りながら
永遠に消えぬと 知りながら
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