紀州恋旅情

天の上から 胸の中
烈しく落ちる 那智の滝
出逢いも別れも 突然だった
頬にしぶきが 降りかかる
枯れることない この水に
愛の愁いを 流したい

潮岬に たたずめば
あの日の君が また浮かぶ
きらめく海原 さ迷う鴎
何を求めて ひとり旅
ここは本州 最南端
けじめつけろと 叩く波

赤い夕日に 影ふたつ
寄りそう岩の 美しさ
心に染みるよ 円月島よ
恋は儚い まぼろしか
沈む夕日が なぜか今
のぼる朝陽に 見えてくる
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