一度きりの夢

寝ぼけた君は
乾いた砂浜を蛇行運転
後ろの私は青いペーズリーを
なぞりながら

胸の音や服の匂いや声を
確かめてしまうけど

何も感じない
ただ同じ景色を眺めているだけ
朝になれば気づくのでしょう
やっぱり戻れない

散らかった部屋が
翳りゆく午後を待ち侘びてる
ありがとうの文字は
涙の跡で滲んでしまったわ

最後の言葉が途切れ途切れに
聞こえる気がして
わざと眠り君にもう一度
会いたかったけれど

何も見えない
ただ同じ暗闇続いているだけ
目を開ければ気付くのでしょう
やっぱり一度きりの

ただ二人の形を覚えていたいだけ
でも私は気付いている
やっぱり戻れない
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