昭和という名の酒場

時間(とき)がここだけ 止まったような
昭和という名の 酒場(みせ)がある
雨の路地裏 縄のれん
夢にはぐれた 男が独(ひと)り
こころに隠した むかしの傷を
酒に流せば あゝ夜風がしみる

誰を呼ぶのか 小さな灯り
昭和という名の 酒場(みせ)がある
遠いあの日の 流行歌(はやりうた)
背中(せな)で聴いてる 男が独(ひと)り
幸せやれずに 別れた女(ひと)の
白い面影 あゝグラスに浮かぶ

窓の向こうは 霙(みぞれ)か雪か
昭和というの名の 酒場(みせ)がある
古いとまり木 カウンター
羽を休める 男が独(ひと)り
不器用者でも 不器用なりに
走り続けた あゝ時代もあった

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