遥飛

この胸にしまったままの
無愛想な自分が嫌いなんだ
今にも消えてしまいそうな日々に
ため息を燻らせた

綺麗なモノに少し背伸びして
気づけばいつか朽ち果てそうになって
自分らしさの行き場を見失って
よたった自分が生まれたんだ

逸らした瞳 怖くなったんだ
いつになったら剥がれ落ちるのかな?
理想には程遠く 独り歩きした
自分に何が残るのか

周りと比べて 疑いたくなって
でもまだ描いてる途中だから
変わり果てた 過ぎ去った
過去達が今にも
綺麗に染まりそうさ

どうしようもない日々に立ち止まり
仄かに感じた淀みない夢に
この長い先に遥か飛行して
有りの侭になるんだ

皆寝静まる頃 もう何も聞こえない
渦巻いたこの幸せを投げ交わして
秘かに足掻き続けていたんだ
街路樹と木漏れ日が優しく知らせた

おもむろに頷いていた自分は
何もかも欲しがっているから
先の自分が
“どんな自分も孤独じゃない”と願う

何度も擦りむいて 勝手に満たされて
たとえこの身が嫌になったとしても
紡ぎ合わせるのさ 時は癒せねど
まだ手を振れないから

思うままで もどかしくて
またたくも答えを遡って
隙間風がくすぐった
未来が今すぐ
綺麗に染まるのさ

どうしようもない日々に立ち止まり
仄かに感じた淀みない夢に
この長い先を遥か飛行して
有りの侭になったんだ
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