雪の宿

谷の瀬音が 枕にしみて
眠れないのよ ねぇあなた
抱いてください もう一度
泣いて呼んでも 届かない
女ひとりの 雪の宿

そうよ今でも あの温もりを
夢に見るのよ ねぇあなた
熱い吐息に とけてゆく
髪の匂いが なつかしい
女ひとりの 雪の宿

遠い空から 見ているかしら
こんな私を ねぇあなた
ほんの短い 倖せが
赤い椿に 揺れてます
女ひとりの 雪の宿
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