ぼちぼち銀河

ぱらぱらぱらと鳴り出した拍手に
連なる熱のお下がり
伸ばす手は当たっちゃうガラス張り
ここはまさか銀河 ララルラ

ゴールデンレコードの中では
意気投合に散々あったじゃない
話し合いに化かし合いに
大笑いに泣き 反対に賛成も
耳元で怒鳴ってよもう一度
なんのこれしきもあえなく空振り
なすすべなくはなればなれ

引き寄せ合うひかりもなつかしい 星真似の夢
ぼちぼち行こうかねって吐いた息の白さも消え
遠い記憶のせいでちと引きずるね
ぼちぼち行こうかねって声も響かない

体の中の真っ暗闇のカーテン開ければ
いっぺんは親に見せてやりたい光景
かんかんかん鍋ぶっ叩いても吸い込む蛇腹
扇風機に嘆き ああ

言った覚えのないバイバイさよなら
旅立ちまで321数えてくれる人がいないなら
数えてあげたい
気持ち分かる だんだん身を切る寂しさと見間違う寒さ
びりっと破ってきたは漫画4コマ
凪いだ海に浮かぶラッコたち

引き寄せあったはじまりの頃も色だけの夢
ぼちぼち行こかねって思い直しても指が動く
いい思い出のせいでやっぱ引きずるね
ぼちぼち行こうかねーっ

伝わるとしたら
声になる前の息になる前の
こっちに吹いてこようと
そよぐ風をひるがえそうと待っていた花びら
になる前に吸った水も知るには知るも
ためらいもなく別れ別れ別れ
また別れたことさえまだ遠い

引き寄せ合せあうひかりもなつかしい 星真似の末
ぼちぼち行こうかねって思い出し笑い
おかげさんで万年光年
お隣さんとすれ違うまで
ぼちぼち行こかねーっ
×