桜舞乱心*いろは詩

で薫る其方(そなた)の胸
この身体 抱(いだ)き給え

<ひふみよ ひふみよ いつむなやことー
ひふみよ ひふみよ いつむなやことー!
はっ!!
ひふみよ ひふみよ いつむなやことー!
ひふみよ ひふみよ いつむなやことー!>

今宵の君は誰のもとでしょう?
巡らす想い 紅(べに)で描いた
ああ うらめしや 満月の夜
蕾は夜風 触れて膨らむ<みよ はいっ>

契りの場所は <会えるは>[会えるは]
お忘れなのですか? <いつぞや>[いつぞや]
時は満ちたと桜が舞う
咎(とが)を享(う)けよ 覚悟!![お命、頂戴致します!]

懺悔(ざんげ)など聞きはしない
花びらの剣で一(ひと)太刀(たち)
寝乱れた羽衣ごと
粛正の花吹雪としよう

いろはにほへと<いろはにほへと>
ちりぬるを<ちりぬるを>
わかよたれそ つねならむ

<ひふみよ ひふみよ いつむなやことー! はっ!!
ひふみよ ひふみよ いつむなやことー!>

ぼんぼりの灯火(ひ)に命を映す
戦禍の様な花魁の街
盗った 盗られた 惚れて破れた
妖言(およずれごと)の絵巻は続く<いつむーなーやっ!>

ほんのり苦(にが)い <烏頭の根>[烏頭の根など]
饅頭を食わせましょう <ひと匙>[ほんのひと匙♡]
彼方此方(あちらこちら)と蝶のような
性を正す 覚悟!![いざ、神妙にせよ!]

紅(くれない)の花が咲いた
褥(しとね)に落とされた印
荒ぶる剣(けん)で貫いた
あの日は夢想と忘れたか

うゐのおくやま <うゐのおくやま>
けふこえて <けふこえて>
あさきゆめみし ゑひもせす

[彼方(あちら)のしだれ桜 此方(こちら)の八重桜が
さぞ、御心を惑わせているのでしょう
おいたわしや おいたわしや
…そう言うとでも思いましたか?
いつまで経っても蜜から蜜へ
女(おなご)の心のいろはも分からぬ甘きお方
私が成敗仕(せいばいつかまつ)ります!!]

夜叉となり踊り狂う
私は薄刃のひとひら
蜜のようなあの睦言
切り裂いて花吹雪としよう

いろはにほへと <いろはにほへと>
ちりぬるを <ちりぬるを>
わかよたれそ つねならむ

<ひふみよ ひふみよ いつむなやことー! はっ!!
ひふみよ ひふみよ いつむなやことー!>

罪深き其方(そなた)のため
いろは詩を捧げましょう
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