オーガストの風

海岸線のカーブを
思い出なぞるように
走る車の窓を
吹き込むオーガストの風

あの日 同じ寂しさ抱いて
二人 眩しさに目を細めた

どこまでも続く空と海
よく似た二つのブルーは
どこまで行っても永遠に
交わることはなかったね
遠い夏の日

水平線のアーチに
入道雲が光る
誰にも気づかれずに
ひそかに形変えながら

ずっと 同じ想いのままで
二人 愛し合えたらよかった

どこまでも続く空と海
よく似た二つのブルーは
どこまで行っても永遠に
交わることはなかったね

ゆっくりじゃ たどり着けない景色
速すぎたら 見逃してしまう景色
見ていたのは きっと恋の幻

いつまでも君を忘れない
重ねた二つの未来は
今日までも明日も永遠に
交わることはないけれど
遠い夏の日
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