ジッパー

ジッパーが噛み合うみたいに
愛せていたのに
やわらかい嘘が挟まって
進めない 戻れない

あと少し引っぱった瞬間
ほどけて壊れてしまう

サヨナラを言うたびに
君はまた大人になっていく
小さくなった服を
脱ぎ捨てるように
気軽な恋では
手に入らないものが
世界にはあること
君はまだ それを知らない
心配をはらんだ未来に
気づいていたのに
つまらない意地が絡まって
変われない 変わらない

あと少し強がっていさせて
綺麗な終わりにしよう

腕の中をすり抜けて
君はまた大人になっていく
隠しきれない光が
溢れ出すように
器用になったら
手に入らないものが
世界にはあること
君はまだ それを知らない

涙を流してくれるのかい
僕はどんな顔したらいい
優しい言葉くれるのかい
僕はどんな顔 今してる

サヨナラを言うたびに
君はまた大人になっていく
小さくなった服を
脱ぎ捨てるように
気軽な恋では
手に入らないものが
世界にはあること
君はまだ それを知らない
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