青春切符

だいたいはそんなもんだろうと
ため息で冷ますミルクが
人肌になったなら朝食ってことにした

いつか見た誰かが 窓ガラス越しにすれ違う
あの日のボクらなら 手を振って笑っていた?

忘れたよ
忘れないよって誓ったことほど
小さな駅を飛ばしてしまうように

夢のベルが手招くエンディングロール
青春行きの5番線ホーム
列にあぶれて胸を撫で下ろしている

背負い込んだカバンの底にあった
いつかの行く当てだとしたって
きっと立ち止まったまま
寝過ごしたんだろう

夏風の小道は
不器用な夢を並べていた
ああ ボクら どうして大人になるんだろうなあ

いつか見た誰かが 窓ガラス越しにすれ違う
あの日のボクらだよ 手を振って笑っていた

いい加減夢から覚めたらどうだい
って 何年振りだっけ 見慣れた知らん顔
変わらないものはひとつもないみたい

大層なものじゃないなら叶いますように
いつか見つけてもらえますように
B4の紙に書ききれないボクらを

しわになった上着にしまい込んでいた
何度も夢にみた未来は
きっと今も待っている
大人になっても

夢の改札を行く君を見ていた
歩き出せる術もボクはないけど

あの日々へ繋がるのなら

もう一度君に会いにいく
何も忘れないように

夢のベルに駆ける 青春切符
後悔発の5番線ホーム
ボクらを止めるものひとつもないんだよ

背負い込んだカバンの底にあった
いつかの行く当てだとしたって
きっと立ち止まったまま
寝過ごしたんだろう
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