おんなの嵯峨野路

指折り二年の 歳月(としつき)は
長すぎました 私には
あきらめません 捨てません
恋の成就が 叶うまで
あなた恋しと 胸が啼く
嵯峨野 薄墨(うすずみ) 竹の道

嵯峨野を捨てては 生きられぬ
一途な私 女です
宛先のない この手紙
誰か届けて あの人に
熱い思いが 清滝(きよたき)の
水に打たれて 竜になる

この世で添えたら もういいの
次の世なんて いりません
焦がれてやせた この身体(からだ)
せめて夢でも 抱きしめて
風があなたの 声になる
嵯峨野 祇王寺(ぎおうじ) 石畳
×