100年後の食卓

数年前には知らなかった誰かを
「あなたはわたしの答えだよ」と
食卓を囲み食べている
今夜二人は同じ家に帰った

時や流行りに流されず
その分 ごちゃごちゃして
無理に盛り上がらなくてもいいものだ
アイデアとユーモアが
小さな町の景色に溶けますように

生きると燃える
生きると削る
食べたら涙が溢れた
何にも言わない
何にも聞かない
あなたが宿る場所を作ろう

繋がることを知った後の人は
想像ばかりでややこしい
一瞬で消えるならまだ楽ね
恋じゃお腹は膨れないの

時や流行りに流されず
大切にごちゃごちゃして
だけど お腹が空いたらやめにしよう
愛とか 笑いが 心臓の音に溶けて 重なるように

生きると増える
生きるとかさむ
心に残ったものをそっと
包丁の音
茹で上がる湯気
いただきますと 手を合わせ

きららかな夏でも 凛とした冬でも
できれば今日と同じように
温かな糧を
潤わす水を
100年後の食卓も
同じように
二人で
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