幽谷

湧き上がる 霧の中
浮かんで行く

幽体は 思うより ずっと醒めたまま

容易くわかる 怠惰なままで
比べてばかりの しじまの中で

何もかも 無かったことのように 続いていた
諍いも 知らないままの 愛しさで

何もかも 無かったことのように
諍いも 知らないままの 愛しさで
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