寒すずめ

指と指とを からめたふたり
別れはいやだと すがったおまえ
ごめんよ倖せ やれない俺さ
か細いからだが 震えてた
すずめ すずめ 寒すずめ
誰にはぐれた おまえも一羽

星も見えない 冬空だって
瞼を閉じれば おまえに逢える
うなじの白さに そのはかなさに
心のつよさを 秘めていた
すずめ すずめ 寒すずめ
雪に埋もれて 寒くはないか

雪が氷雨に 氷雨が小雨(あめ)に
必ず来る春 信じていたね
男のわがまま 勝手な仕打ち
恨んでくれたら いいものを
すずめ すずめ 寒すずめ
泣いていないか 都会の隅で
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