霧深きエルベのほとり

鴎よ 翼にのせてゆけ
我が心の吐息を……

遠きふるさとの
エルベの流れ
霧は深く溜息のごと
岸辺によせる 小波は
別れし人の睫毛にも似て
いつもふるえる

鴎よ つたえてよ
我が心いまも 君を愛す
鴎よ つたえてよ
我が心いまも 君を愛す

いまは遥かな
エルベの流れ
霧は深く溜息のごと
愛せし人と 語らいし
岸辺の葦も木枯らしの色
さむくふるえる

鴎よ つたえてよ
我が心いまも 君を愛す
鴎よ つたえてよ
我が心いまも 君を愛す
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