プラスチックルームと雨の庭

目に映るもの全てを 信じていた
壊れる事があるなんて 思いもせずに
でもその実 それは単なる“見せかけ”で
その中ではもう既に 壊れていた

ねえ 僕は
この世界に真実 望まれて生まれてきたのかな?

そんなに 優しくしないで
僕はあまり 人に愛され慣れてないんだ
でも そんな事言ってるくせに 誰よりも
強く愛されたいと 望んでる…

いつも僕は 心のどこかで冷めてて
優しさをはねつける 弱い自分がいた
なのに人に 見放されてしまうのが怖くて
誰かがくれる愛情に すがりついてた…

ねえ 僕は
君の温かさに 触れる資格なんてあるのかな?

生きている事に ただ疲れて
何も見えなくなっている 自分が見えた
でも 誰かの喜ぶ顔が見たい
僕が生きてる 価値を感じたい

その夜 僕は夢を見た
大きな鳥になって 羽ばたいてた
背中には あの人を乗せて
あの人は 笑ってた…
僕にはそれが 無性に嬉しかったんだ

目に映るカタチは 壊れたけど
揺るぎないものを 僕が作り出すんだ
潰れそうな夜は 君を想う
君がここにいる事を 念(おもう)よ

「僕」も「君」も 最期は独りだけど
僕は 君の眠れない夜を知っている…だから
潰れそうな夜は 思い出すよ
もがいてる 誰かがいる事を
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