吹雪の彼方

トロイカに 身をのせて
鞭をふるふる 吹雪の曠野
心いそげど 行手は遙か
町はどこやら まだ見えぬ

日は落ちて 風さむく
胸にしむしむ 流転の思い
男なりゃこそ 希望を抱いて
ひとり千里の 旅を行く

雪の夜の まよい鳥
啼いてとぶとぶ 行方はいずこ
遠いあの空 故郷の空を
仰ぎゃ恋しい 顔が浮く

はるばると 北の国
鈴が鳴る鳴る 曠野の果よ
走れトロイカ あの丘越えりゃ
恋し灯が 招くだろ
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