都合

腐って隅で泣いてたの
戸惑いも影になる
歪んだ世界ではまともにさみしくって
「言葉を飲んで殺してたら、
いつか目もくれられず
冷めていくのさ」
なんて
哀しいわ

不思議なくらい熱い吐息で
目が冴えてから胸騒ぎに似て
頭の中が真っ白さ

さあ、ねえ聞かせて
言わなくても分かるだなんて嘘っぱちさ
崩れていく夕暮れが砕いた青に染まる君の目も

繋いだ夜を引き伸ばそう
できるだけ長く細く
途切れてしまわぬように
できるだけ思い出そう
「全てが苦しくなる白さに
息を止めるのは馬鹿らしいよ」
なんて
都合がいいわ

不気味なくらい震え出す両手
声に出す度に阿呆らしく匂い立つ
口の中も真っ白さ

綺麗だって言えば
日が暮れるの早くなったこの町くらいさ
霞んでいく間に崩れ落ちた空ももう色を失くした

さあ、ねえ聞かせてくれ
言わなくても分かるだなんて嘘っぱちを
崩れていく夕暮れが砕いた青に染まる君の目も

さあ、ねえ 聞かせて
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