向こう髪

真新しい眠りの中で君の名を呼ぶ
繋がれど叫ぶ
腐りゆく記憶を乗せて回り出すのは
針のない文字盤

寒さに気圧されながら 海射抜く光で
手の内を見紛おうと甘い囁きは砕け
「冷たくなってゆくのよ」
忘れたくなる世界で君の目を見てる

青さよ!落書きを徒然と焼き尽くし
走ってく、弾んでる 揺れる向こう髪に
星を撒き散らし踊り出しそうな夜も
君の目の中に今連れてゆくんだ
涙を隠した両手のぼろぼろの袖を
飛び越えてゆくつもりのステップ

真っ暗を手繰り寄せたら
このままを泳ぐ、間に合うかもしれない
「踊りましょう?」
レコードを止めて 思い出すたび うしろ髪ひかれ

暑さに目回しながら
切りのない言葉で
手の内を暴くような
優しい嘘を聞かせて
冷たくなってゆくなら忘れたふりしないでね
君の目を見て言う

消えない落書きを誰も知らない場所に
隠してる?弾んでく、揺れる向こう髪に
星を撒き散らし踊り出しそうな夜も
君の目の中に今連れてゆくんだ
涙を隠した両手のぼろぼろの袖を
飛び越えてゆくつもりのステップ
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