蒼ざめた光

窓から差した月明かり
幻のような君は
青白い闇に浮かんで

近づくほどに霞んでく
脆く儚い夢に ただ
ひざまずいて身を捧げた

確かに得られるものなど
果たしてこの世界に あるのか
まだ僕は知らない

小さく震える唇
聞き取れぬほどの声で
君は燃える心を告げた

きりのない渇きの中を
激しく求めながら その名を
祈るように呼んでた

吐息が尽きた静けさに
眼差しで語るのは もう
それ以外が要らない世界
×