Icarus

雨の音 聞こえない
確かに降りしきっている
君の鼓動 分からない
静かに漂っている

触れて揺れて見つめ合ったのは
窓に映る私と虚しさ
その場凌ぎ繰り返すだけ
蜜蝋で繕って羽ばたいた

溶けてゆく翼
貴方も私も
縋りついている
仕組みに言葉に
のぼせた頭で
まどろみの空へ
奪われた未来
失う幻

精一杯に吸い込んでみる
要らない愚痴も 惨めな貴方も
飛び込んで消えた誰かの世界
都合良く出来た僕ら忘れる

どうせこんなもんだろ
貴方も世界も
慰めて撫でて
薄く伸ばして行く
脈を打つ事も
冷たい呼吸も
無くして途絶えて
今更になって

雨の音聞こえない
確かに降り続いている

溶けてゆく言葉
貴方も私も
不確かな空に
驕れた世界に
溶けてゆく翼
落ちてゆく身体
降り続く雨に
流され消え行く
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