三面川暮色

赤い夕陽が 水面に落ちて
さざ波 ゆれる 三面川よ
愛しきひとに 背を向けて
こころ閉ざした ひとり旅
悲し口笛 さすらいの歌

いくつ涙が 流れた川か
失くした夢も 未練な恋も
都わすれの 花に似た
君がたたずむ 窓辺にも
せめて届けよ やすらぎの歌

暮れて紫紺の 岸辺に立てば
川風寒し 三面川よ
街の灯りが 遠く揺れ
捨てたつもりの いとしさが
浮かぶ面影 人恋うる歌
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