再会

通り過ぎた狂おしさが
なんとなく恋しい
最後のチャンスと気付いて
何度決意しただろうか

粘土のような後悔の海に
足がもたついても
フィルムの奥の光があるから
ここに戻ってきたんだよ
会いたいと思うほどに
鉄の味が心に染みる
肌寒さに悴んだ手で
何ができる?
ただ願ってる

すれ違う運命が
何となく悲しいと
簡単に言えないほどに
失うものが多すぎた

瘡蓋のようにこびりつく記憶で
気が狂いそうになる
焦り挫折して立ち止まっても
惨劇は止まらない
弱虫と言われようが
逃げ出したい現実がある
それでもまだ責めさいなむ
運命がただ
ニヤけている
嘲笑ってる

苦しいと思うほどに
そばにいた君のことが
何度も胸を締め付けるから
またここに戻ってきたんだ

会いたいと思うほどに
鉄の味が心を舐る
同じように悴んだ君の手を
握りしめて
抱きしめて
あの日のようにもう一度
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