浪花人情 -ラムネの玉やんの唄-

紋日に声を張り上げて
露店商売二十年
きっとそのうち ひと旗挙げて
いい目みせると 二人連れ
浪花人情 夢がある

「ラムネの心はどこにある ラムネの心は玉にある
…生まれはミナミの玉屋町 嫁の親元玉造。
生魂さんで祝言挙げて 玉の輿とは
いえんけどタマに嫁はん喜ばす 浪花で一番エエ男。
本命 玉阪 玉五郎。人呼んでラムネの玉やんや!!
冷ゃこいで 冷ゃこいで。」

苦労をかけて すまないが
待っておくれよ もう少し
櫛の一本 買ってもやれず
世間にゃ肩身が狭いけど
浪花人情 浪花人情 明日がある

「ラムネが時代遅れやて!?
阿呆なこと言うたらあかんで…。カンカン照りの
焼け跡でポンと玉落として飲んだラムネの味
あの清々しい喉越し、どれほど救われたか
わからんがなァ…
人間はなァ 原点忘れたらあかん。
この頃は世間、何かと熱うなってんのとちゃうか。
ここらで冷やさんと、日本の将来はないで。
冷やこいで 冷やこいで。」

お前はオレの恋女房
口にゃ出さぬが 惚れている
破れ長屋に チャブ台一つ
ないない尽しの 暮らしでも
浪花人情 浪花人情 花が咲く
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