泳いでゆけたら

ぶらんこが一番上に登ってた。
どうして僕らは用意されたもので、
遊んで飽きていた。

ぶらんこが一番下に戻ってた。
どうして僕らは重力のリズムに、
従って生きていたんだろう。

空はどこまでが空なんだ?
雲はどこまでが雲なんだ?
僕はどこまでが僕なんだ?
ねぇ?

泳いでゆくから 泳いでゆくから
感覚は夢じゃないはずだから。
覚書が重なってきたら、
また会ってくれないかなぁ。

泳いでゆくから 泳いでゆくから
君のもとへ 泳いでゆくから
長い夜空をかき分けゆけば、
会えるような気がした。

僕は何を守ってるんだ?
会えなくなるのは嫌なんだ
僕は君のこと好きなんだ
ねぇ? ねぇ? ねぇ?

君に返すから 君に返すから
感覚を君に返すから
変わり映えのないプールの中、
息継ぎだって僕が決めるのさ。

泳いでゆけたら 泳いでゆけたら
君には言えなかった言葉の
覚書が重なってきたら、
また会ってくれないか。

いたいな いたいな 僕は人間でいたいな。
いたいな いたいな 手放してしまいたい。

泳いでゆくから 泳いでゆくから
さよならなんて 覚えないから。
覚書が重なってきたら、
また会ってくれないかなあ。

泳いでゆくから 泳いでゆくから
君のもとへ 泳いでゆくから
長い夜空の向こう側に、
君が本当にいる気がした。
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