ペインター

からっぽの部屋
見渡して座り込む
光の中を塵が泳いでいる

鳴き声のように
床は音をたてた
壁に背をあずけて
息をととのえ目をとじる

厚いガラスの壜と薔薇と貝殻
こぼれ落ちるもの
抱えきれなくて
笑いながら
腕組みする

空白を埋めたのは眠り続けるがらくた
ああ いつか過ごした
情熱の旅路
パズルのかけら
隠したのはきみじゃなかったんだね

暗号のような文字が流れ落ちてゆく
もう言葉にならない
悲しみっていうかさ

笑いながら
頭を掻き
腕組みする
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