十二単と猫と宇宙。

僕には来世がないから
今の君しか興味ないし
風に揺蕩う噂なんて
気に留めている暇もないの

カレンダーぱくぱく食べよう
別れの最期の瞬間まで
あれもこれもなかったことに
するなら別に要らないよね

純情からかけ離れた浮世は
月夜の路地をぶらぶら
身代わりなんていないはずなのに
身を焦がして彷徨う

十二単に潜めた
この恋を待ち受ける結末は
平気なふりで立ち去る
死にそうな僕が乗るサテライト

嘘にも礼儀があったら
なんだかんだで許しちゃうし
博愛主義は悪趣味なんて
言われなくても分かっているの

涙腺の制御が効かない
猫にも呆れられちゃうくらい
痛い痛い痛いの胸が
傷付きすぎてしょうがないの

誰にも話せないあの秘密は
暗い地獄をふらふら
何度でもやり直せる
人生なんてないと分かった

十二単に潜めた
この命抱きしめる結末を
まだ愛せそうになくて
行き場ない僕が乗るサテライト
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