紆余

降り出す雨の速度で
儚く音が消えていく
飛び散るガラスで夜の風を切りさいた

深く冷たい果てまで
わたしの肌へのこしていく
出口のないまま、まどろみがおわる

思い出すまで覚えてる?
振り出すまで黙っても
指切り交わして
この場所でまた会えるかな

深く冷たい果てまで
わたしの肌へのこしていく
また穴をあけて覗き込んでみても

空っぽで
同じみたい

なぞる わたし まざる
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