どうか目を塞いで
明日になるまで
あなたと異なることがこんなに
痛むとは知らなかったんだ

天上の北極星
幽かに煌めいて
いずれ消えゆく言葉と
露に濡れた真白な体を
持て余したまま

手が届きそうな 四角い暁に
短くただ一度鳴く

咆呼

今にこの街が斑らになる頃
朝が束となり降り注ぐ
そうさ俺は馬鹿な獣になっちまった
あなたは独りで泣くだろう

花をひとつ持って
他は捨てていけ
誰も踏み込めやしない
モノトーンの場所で
あなたの全てを
見渡していたんだ

微かに聞こえる
あなたの猫のような足音
俺の身体はどうやら
あるべき場所から
ずっと遠くにある

あなたの呼吸を指折り数えて
減ることはないと遂に知る
どうか臆病な明日くる人よ
風すらも食んで進めよ

雁の形した白んだ吐息が
星空を昇り破いていく
どうか臆病な明日くる人よ
風すらも食んで進めよ

今にこの街が斑らになる頃
朝が束となり降り注ぐ
そうさ俺は馬鹿な獣になっちまった
あなたは独りで泣くだろう

もう何回 愛していた
異なることさえ
俺はずっと 独りだった
同じ朝陽のなか
今は随分と痛むだろうが
あなたは明日くる人だから
今だけ独りで泣くだろう
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