禍つ闇に詠う

宵の海を彷徨う

水面に 揺らめき
満ち欠けて

月の影に潜んだ
憂いの魔物は 私を 照らして 消えた

散らばる 輝きに
面影を重ねた

光纏う 対の 華よ
満ちて 咲き誇れ

想いを宿した歌

高く空 旅する 彼方

出会えるから

月影 さえ 愛しくなる

凍てつく夜
静寂に 包まれて

禍つ闇に
目を凝らし 辿れば 落ちる明かり

もう一度

光纏う 終焉の 華は
白く咲き乱れ

同じ夢を描いて

焼べた誓い ここから
浮かべた 声は 遠く

まだ 届くのならば

白く染まる 月の美しさを

君に 見せてあげたいと

白夜が 明ける
霞む月

今も胸に
君を感じるの

光纏う 対の 華よ
満ちて咲き誇れ

闇夜を染め上げたら

指で星をなぞって
忘れぬよう刻む

まだ そばにいてと願う

水鏡に 姿
映して
いつでも会える 形なくても

消えはしない 君はここにいると
微かに 胸を 打つ音に 問いかけてる
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