あの夜

酒のせいにもしない
魔が差したとも思わない
一人凍える満月は
私にふさわしい夜ね

誰のせいにもしない
好き勝手言えばいいよ
射し込む朝の温度は
私に冷たくするのね

正解はないはずなのに
間違いと誰かが言ったの
気温差にやられて千鳥足
イヤホン越し流れる安っぽい
愛の言葉すら刺さらない
そう、わかってる

あの夜を越えた私は二番目以上
暫定何位かなんて興味ないの
あの夜を越えたその先のいざこざ諸々なんて
今の私にはどうでもいい、ほっといて

酒のせいにもしない
魔が差したとも思わない
歩き慣れないこの夜道を
地図は見ないと決めたの

本当のことは言わない
弁解なんてなおさら
貴方達の与太話
話題に飢えているんでしょ

正解などないの、知ってた
間違いだとなんとなく察した
わかってる

あの夜を越えた私は二番目以上
測れない愛なんて興味ないの
あの夜を越えたその先の真相どうこうなんて
二人だけのお話、ほっといて

正解などないの知ってた
一番じゃないのわかってる
それでもいいとすら思えた

あの夜を越えた私は二番目以上
測れない愛なんてハナから信じてないの
あの夜を越えたとて私はたかが「二番目以上」
わかってる、ほっといて、ほっといて
ほっといて

酒のせいにもしない
魔が差したとも思わない
一人凍える満月は
私にふさわしい夜ね
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