横浜港

たった ひとりの女を
思いきれなくて
ひとり立てば 桟橋
潮風 吹きぬける
うるんで またたく はぐれ灯は
女ごころか 泪いろ
愛してる 愛してる
今日も横浜 出船

ふるい酒場の 扉を
肩で押してきく
羽の折れた かもめの
噂を知らないか
浮いてはかくれる ブイの影
波のあい間に 消えたやつ
愛してる 愛してる
夜の横浜 小雨

こんな思いを するなら
何もかも 捨てて
抱いてやれば よかった
おまえの 一途さを
想い出あるから いいのよと
別れ言葉が まだ痛い
愛してる 愛してる
いつか横浜 夜明け
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