SOUP

君が怒ってた 理由が見えなくて
気が付いた時には 時間切れみたいだ

部屋中 満たしてる 朝靄の気配と
冷めきったスープを 余してる僕

今更言うには 確かめるには
きっと全部が遅くて
さながら 躁と憂鬱と 恋と平熱の 中間みたいだ

流行りの映画も 買ったジュースも
勘違いも 戸惑いも
同じ様に泣けたんなら 良いのに

すれ違って 進んでいく 流しあって 笑ってる
僕らが望んだ今日は きっと晴れないんだね

逆の事を言っても 遠く 突き放しても
どうしたって 忘れられず 苦しむんだね

冷めきったスープを 眺めながら
残した僕を 許せずにいる

敢え無く、泣く泣く諦める
全部捨てて、ゴミの日に出して

全部捨てて 泣く 泣く泣く慰める
今日も暮れて 今日も暮れて

なぁ
誰かが言うには この心には
ずっと難題があって
それこそ 劇や随筆や歌詞や小説じゃ 書き足らないんだ

四の五の言うのも 愚痴を吐くのも
よく 夜通し付き合って
うるせぇなって 笑ってたのに

許しあって 進んでいく 呪いあって 笑ってる
誰かが望んだ僕らなんて なれないしね

顔も声も違っても 行く先を違えても
どうして 同じ言葉で泣いたんだろう

流行りの映画も 買ったジュースも
旬は疾うに過ぎ去って
巷は今夜も スカしたムードで 僕は馴染みきれないんだ

外は暑いんだか また寒いんだか
服も選び損なって

君が 怒りそうな天気だ

すれ違って 進んでいく 流しあって 笑ってる
僕らの望んだ今日は ずっと晴れないね

「解りきってる、そんなの」
君はきっと言うだろ

そうだね
別に晴れなくても 良かったよ

すれ違って 進んでいく 流しあって 笑ってる
僕らが望んだ今日は きっと晴れないけど

逆の事を 言っても 遠く 突き放しても
どうしたって 忘れられず 続いていくんだね

冷めきったスープを 運びながら
笑ってみるよ ほら
×