スペル

静かに 静かに
忍び来る夜に
上がり框の上で
ワインを注ごう

ねえ 明かりは消さないでいいよ
ここにあるもの 教えてほしい

瞳の奥に降り注ぐ
手懐けられぬ風景が
私を私たらしめる
思いがけぬつよさで

いとし横つら
魂 ディダバディ

一人で行くなら
心配だからね
最寄りの駅までは
見届けさせてね

生活の痕跡が踊る
水臭いぜ ねぇ、覚えているよ
小指をきつく締めつける
かけがえのない後悔が
私をここへ連れ戻す
忘れがたいつよさで

瞳の奥に降り注ぐ
片付けられぬ風景が
時折 笑いかけている
苦しいほど
甘く苦く
思いがけぬつよさで

いとし横つら
魂 ディダバディ
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