鍵穴

きみのいないひとり暮らしは
サイレント喜劇のようだよ
きみがみたら飲みすぎよって
怒ってボトルを隠してしまうだろう
男と女は鍵と鍵穴
そんなジョークを呟きながら
暗闇の中で鍵穴をさがす
ゆらりゆらゆら夜更け頃

熱いシャワー浴びながら ふと
旅にでも出ようと思うが
ある日そっとドアが開き
みなれた泣き顔帰ってきそうだよ
男と女は鍵と鍵穴
ひとつ欠けたら役にたたない
広すぎる部屋に幻が踊る
ふわりふわふわいつまでも

男と女は鍵と鍵穴
そんなジョークを呟きながら
また同じ夢にひとりおちてゆく
とろりとろとろ夜明け前
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