霧笛にぬれて

霧笛にぬれて 女がひとり
想い出たどって きた港
出船 桟橋 沖行く船の
潮路に消えた 恋ひとつ
港ネオンに くらくら浮かぶ
いとしい男の 面影が

誰かの胸で 眠ってみても
嘘の匂いが するばかり
なんで 今更 恋しくさせる
抱いてもくれず 去ったひと
小雨そぼふる 煉瓦の舗道
つめたい足音 濡れていた

夜風 口笛 カモメが一羽
うわさも消えた 波止場町
港ネオンに くらくら浮かぶ
いとしい男の 面影が
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