あゝ甲府城

天正春の 花吹雪
華やぐ宴(うたげ)の 宵に舞う
夢を奏(かな)でる 楽の音に
翼広げた 舞鶴の
姿凜々しき あゝ甲府城

天守に秋の 月さやか
栄華の昔を 偲ばせる
恋も涙も 乱世の
運命(さだめ)はかない 舞鶴に
託す面影 あゝ甲府城

吉保二代 今もなお
願いは遠き 郡山
明日に繋(つな)げて 燃え盛る
甲斐の篝(かがり)火(び) 舞鶴が
天に羽ばたく あゝ甲府城
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