Postscript

あぁ 夢のように時は過ぎた
が、未だ醒めない熱。
あぁ 燃えるほどに
青く熟れただけの生命。

あぁ 越える夜に
何が見えた?
伸ばす手には触れず。
旅も終わるには
まぁ、いいのに。
同じ秒針の上
白紙の夏

あぁ 風のままに。
『旅は栖』
翳す手の微熱
あぁ 悲しみばかりが
枯れぬまま 生きて、歌う。
が、未だ醒めない熱。

あぁ 眠りが浅い。
時が来れば
果ては知れる。
出口のない旅も終わる様に。
あの日の夢が醒める様に。

失くしてしまった日々の間に
明日が見えた
が、伸ばす手には触れず。
「何も終わる気はないのに!」
青いまま熟れていた
誰の生命?

あぁ 越える夜に
何が見えた?
未だ果ては知れず。
最後の涙は今に
枯れぬまま 生きて、歌う!
夜明けは既に 越え。
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