いっそこの心臓の音が君に聞こえたら

もうとっくに言い訳できないな
「遊びに行こうよ」って
電話で誘ったあの夜
声が震えてたのバレていたよねきっと
いくつになってもバカみたい私

心臓の音が煩わしくて
ただ二人静かに歩いて 歩いて
いつまで経っても手を握ってくれないのは
ただの友達だから?

言いたいこと 聞きたいこと
キリがないくらいあるはずなのに
いろんな危険回避して
中身のないつまらない話ばかり

いっそこの心臓の音が
君に聞こえてしまえば
「好きだ」ってただ一言言えない
この私の小さな恋心
伝わるような気がするのになあ
でもそれじゃだめだよなあ
逃げだよなあ

さて どうしたものか
私のこと何とも思ってなかったら
もうとっくに解散してる時間じゃない?
そうなんじゃない?
もう何も分からない
こんなの誰も教えてくれなかったもん

帰り道 何も話さないのはどうして?
さっきまであんなに馬鹿騒ぎしてたのに
急に静かになるから
どうしていいか分からなくなる
横にいる君の顔見れないよ

君の左手が私の右手を捕まえた

いっそこの心臓の音が
君に聞こえてしまえば
この手握り返すより簡単に
この私の小さな恋心
君にまっすぐ届くのに
この手を離さないで

勇気出してこの手繋いでくれたの?
ちっともこっちを見なくなった
君の真っ赤な耳
私から見えるのはもうそれだけ
はぐれてしまうからって
そんなに人多くないよ
凛と上向いてるひまわり指さして
「君みたい」って言う
ねえ、自分で言った癖に真っ赤だよ
君の目に私そんな風に映ってるの?
その時 不意に目が合った
時間が止まる音がした
君の手が私の頬に触れる
ああ、恋が始まった
もう逃げられない
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