佐渡のカモメ

島の岬の 灯(ともしび)が
赤く点(とも)った 初夏のこと
なしてこんげな ことになったのと
越後娘 身芯(しん)から燃えた
佐渡で抱かれた 十九の恋は
口紅(べに)引く手さえ 震えます
鬼太鼓(おんでこ)響く 波しぶき
何故かこの身に 突き刺さる
そしたらね そしたらね
島で暮らせと カモメが騒ぐ

窓の小雪を 目で追えば
返る谺(こだま)は 風ばかり
なしてこんげな ことになったのと
越後娘 女を捨てた
吐息と涙を 沈めた海は
あなたの佐渡に 続くのに
彷徨(さまよ)う小舟 遠岬(とおみさき)
何故か気になる ことばかり
そしたらね そしたらね
島に戻れと カモメが騒ぐ

彷徨う小舟 遠岬
何故か気になる ことばかり
そしたらね そしたらね
島に戻れと カモメが騒ぐ

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