うさぎのプティフール

青い星を 眺めては 物思いに 手が止まる
遠い昔は ここでなく あそこにいた 気がするの
ヤサシイヒトや イトシイヒトと
つながっていたはずなのに 思い出せない

シュガー バター フラワー

鼻の頭に 粉つけて お菓子作り パタパタと
今日は 新作プティフール まんまる ポッとあかり色
うさぎたちを呼んで ささやかなティータイム
記憶の彼方にいるヒトにも 食べてもらいたい

大きな黒い目 見合わせて
「きいた?」「きいたよ!」と うさぎたち
「青い星まで 届けにいってきます」
とびきりおいしい プティフール

空からうさぎが 降る夜は 甘いプティフールの 夢をみる
食べたら やさしい味がして 月にほわり 包まれてゆく
シャンラ ランラ ラン 長い耳の 配達人は
シャンラ ランラ ラン 時々月を 思ってねと
懐かしい ヒトビトに 連なる子たちへ
小さな幸せを ぴょん おすそわけ

昔のままの 髪型で 変わりのない 日々だけど
月の花が 揺れる音に 思い出のしっぽ つかまえた
怒って泣いて 恋して歌う
ヒトは 命燃やしては 彼方へ帰る

シナモン レモン アーモンド

ふわっふわのクリームを キュッと絞って あとちょっと
粉糖かけて くしゃみして うさぎたちが笑ったよ
あの星の未来を 見届ける役目
祈りをこめた プティフールを 食べてもらいたい

ピンクのお鼻 うごめかし
「きいた?」「きいたよ!」と うさぎたち
「青い星まで 届けにいってきます」
想いがつまった プティフール

空からうさぎが 降る夜は 甘いプティフールの 夢をみる
おとぎの世界の 方舟で 光る星の 海をたゆたう
シャンラ ランラ ラン 丸いしっぽの 配達人は
シャンラ ランラ ラン 早く月に 遊びにきてと
いつかくる 月旅行時代に 寄せて
小さな幸せを ぴょん おすそわけ

おとぎ話を 聞いたなら 思い出して わたしのこと
いつも地球を 思っては お菓子作り しているよ
うさぎたちも 一緒だよ
ぴょんぴょんぴょんぴょん ぴょん
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