雨音

人であふれる週末のカフェの中
頬杖ついて 窓つたう 雨を見ていた
自動ドア開くたびに 振り向くこの癖は
あの人が現れそうな 気がしてしまうから

あんなひどい人 忘れなさい、と
降り出した 雨はまるで責めるように
忘れられない 忘れられるはずないよ
あんなに好きだった人

色とりどりの傘の花 揺れる午後
溜め息ついて 窓たたく 雨を見ていた
雨宿りしながら 誰か待ちわびてる人は
あんなにも幸せそうな表情(かお)をしてるんですね

あの恋の全部を 忘れなさい、と
降り続く 雨は強く叱るように
忘れられない 忘れられるはずないよ
あんなに好きだった人

悲しい想い出も涙も この雨に流せたらいいのに

あんなひどい人 忘れなさい、と
降り止まぬ 雨音が胸を刺すよ
忘れたくない 忘れられるはずないよ
あんなに好きだった人

ばかだよね 今でも 大好きな人
×