終夏

夢なんて見なければこんな
気持ち知らなくてよかったよ
鳴り止まない蝉が羨ましいな

努力は報われるなんてさ
本気で信じていなければ
この痛みを味わわずに済んだのに

何が違えばこの未来は
変わって笑っていたのかな
暑そうな向日葵が妬ましいな

汚れたシャツに染みついてた
汗が静かに乾いていく
風は味方にならなかったくせに

今年の花火は
綺麗だったかな
観に行けばよかったな

夏が終わった 夢が散った
もう戻れないんだ
どうしようもないってこの事だね
君と交わした約束は
果たせなかったよごめんね
見せたかったな あの景色

思ってた最後じゃないけど
バッドエンドにしたくないな
足跡に間違いなどなかったよね

辛くて何度も逃げかけた
あの日々が報われたいんだ
あぁ違うな、この涙じゃないよ

夏が終わった 無力だった
もう楽になったんだ
泥臭くて蒸し暑い夏だったな
叶うならば これからも
夢の続きを確かめに
だめか

幕が上がった 夢を抱いた
最後笑うんだと
倒れたって構わないと思えた
君と交わした約束で
こんなに強くなれるんだね
ありがとうね

花火よりずっと綺麗な
夢を見られたんだ
後悔はしないでいたいな
胸を張って泣きたい
諦めないで腐らないで
走り抜けた日々全てが
僕にとっての宝物
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