月の空

浅い夢の後で独り月を眺める
こんな寒い夜はあの頃を思い出すよ
揺れる光の波に心を浮かべてみる
ゆるやかに流されてどこか遠くへ行ってしまいそう

あふれる涙の理由を
こぼれる月のしずくを
両手にすくいたいけれど
あの空には届かない

やがて生まれてくる新しい時間さえ
産声を聞かぬまま想い出に変わってゆく
あの頃の約束もあの頃の決心も
眠ったままだから今は夜明けを待ち続けよう

あふれる涙の理由を
こぼれる月のしずくを
両手にすくいたいけれど
あの空には届かない

きっと深い夢の海をいつか渡る日が来るなら
もう一度出会えるから…
あの空と同じ風景
あの空と同じ風景
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